2025年11月14日、第76回NHK紅白歌合戦の出演者が発表され、幾田りらさんがソロで初出場することが明らかになりました。
「なぜYOASOBIではなくソロなの?」という疑問の声も多く上がっています。
この記事では、ソロ出演の真相とikuraとしての活動との違いをわかりやすく解説します。
幾田りらが紅白にソロ出演する3つの理由

2025年の紅白歌合戦で幾田りらさんがソロ出演となった背景には、複数の明確な理由があります。
幾田りらさんが紅白にソロで初出場する最大の理由は、2025年にYOASOBIとして大きなヒット曲がなかったことが挙げられます。
文春オンラインの分析によると、YOASOBIが2025年に発表した4曲(「舞台に立って」「UNDEAD」「モノトーン」「New me」)はいずれも大きなヒットに結びつかなかったとされています。
2024年のYOASOBI活動ではソロ楽曲が目立った
2024年、YOASOBIとしての新曲は4曲あったものの、いずれも大ヒットにはつながりませんでした。一方で幾田りらさん個人の活動は安定しており、ドラマ主題歌やコラボを通じてソロとしての存在感が高まりました。
紅白は“その年に活躍した歌手”を選ぶ傾向があるため、今年はユニットよりも幾田りらさん本人のソロ実績が評価されたと考えられます。
YOASOBIは海外展開を優先し、紅白とのタイミングが合わなかった
YOASOBIは2023〜2024年にかけてアジア・アメリカツアーを積極的に展開し、4月にはコーチェラにも出演。2025年序盤まで続く海外スケジュールが組まれており、日本のテレビ番組とスケジュールが噛み合わない状況が続いています。
そのため、今年の紅白は“ユニットとしての出演を見送る”かわりに、“幾田りら個人”が出場する形が最も自然だったと見られています。
紅白側が「歌唱力のある若手ソロ歌手」を求めていた
YOASOBIの「アイドル」が大ヒットし、世界的にも日本の音楽シーンが注目される中、紅白側は“確かな歌唱力を持つ若い女性シンガー”を今年の象徴に据えたい意向があったと考えられます。
幾田りらさんは透明感のある声と安定したライブパフォーマンスで評価が高く、ソロとしても十分に番組を代表できる存在。そのピースが紅白の方針と一致し、ソロ出演が実現したと言えるでしょう。
幾田りらさんのソロ活動は2025年に大きく飛躍しました。
代表曲「スパークル」はオリコン週間ストリーミングランキングで累積再生数2億回を突破し、ドラマ主題歌やCMソングとしても多数起用されています。
また、2024年8月にはニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで単独公演を成功させるなど、ソロアーティストとしての実績を着実に積み重ねてきました。
さらに、YOASOBIのコンポーザーであるAyaseさんは、もともと表舞台に頻繁に立つタイプではなく、海外展開に力を入れている様子もうかがえます。
NHK側も「今年の活躍」や「世論の支持」を選考基準としており、幾田りらさんのソロ活動実績が高く評価された形となりました。
紅白歌合戦は日本の音楽界で最も権威ある舞台のひとつであるとも言えます。
幾田りらさんがソロで初出場を果たすことは、幾田りらさんの音楽活動が個人としても高く評価されたと言えると思います。
YOASOBIの人気は依然として高く、Billboard Japan年間Artist100でも3位にランクインしていますが、2025年は幾田りらさん個人の年だったと言えるのかもしれませんね。
幾田りらYOASOBI「ikura」の活動の違いとは

幾田りらさんは「幾田りら」としてのソロ活動と、YOASOBIの「ikura」としての活動を見事に両立させています。
幾田りらさん本人は、この2つの活動の違いについてインタビューで語っています。
朝日新聞デジタル(AERA dot.)のインタビューでは、「自分の曲には、さらけ出した自分を乗せたい」と語り、ソロ活動では自身の内面をより深く表現していることを明かしています。
出典:2023.10.02朝日新聞デジタル記事内容より
心が揺れた瞬間をそのまま書く“ソロ・幾田りら”の創作スタイル
幾田りらさんは、ソロでは自分の内面をまっすぐに言葉へ落とし込むスタイルを大切にしています。映画を観た感想、散歩中の気づき、ライブで心動かされた瞬間など、揺れた気持ちを逃さないようにスマホへメモし続けているそうです。
文章が整っていなくても、感じたままを書き留めることに意味があると語り、自分に嘘のない言葉で歌詞を書くことを信条にしています。さらけ出した弱い部分こそがリスナーの心を震わせると感じており、ひとつの曲が仕上がるまで深く自分と向き合い続けているとのことです。
“言葉に救われるライブ”が生まれる理由
今年開催したソロワンマンツアー「SKETCH」では、自分の言葉で歌う時間が特別なものであると実感したそうです。
ソロライブは約4年ぶり。活動環境が大きく変わったこともあり、「自分のオリジナル曲を聴きに来てくれる人がいるのか」と不安も抱えていたと打ち明けています。それでもステージに立った瞬間、目の前に広がる観客の姿に強い感謝が湧き、歌いながら自分の言葉に励まされる瞬間が何度もあったと語っています。
“幾田りらとして歌う”ことは、心の奥にある想いをまっすぐ届けられる場でもあり、自分自身を支える行為でもあるようです。
“物語を歌う”ikuraと“自分を歌う”幾田りらの違い
YOASOBIの“ikura”としての活動は、小説を音楽にするというユニットの特徴が前提にあります。Ayaseさんの楽曲を、物語の主人公の視点で表現していくため、世界観が明確に決まっているのが大きなポイントです。
一方、ソロの幾田りらは、自分の人生や経験がそのまま歌の軸になるため、歌詞の内容も感情の動きもまったく異なります。
どちらかが優れているというより、
「どちらも自分で、どちらも必要な活動」
と感じていると語り、自然と声の使い方やライブ表現が変わることもあると話しています。
幾田りらさんの話を聞いていると、幾田りらさんがどれほど丁寧に自分の感情と向き合っているのかが伝わってきます。
YOASOBIの“ikura”として物語を歌う時と、ソロで“自分”を歌う時の切り替えは、誰にでもできるものではなく、アーティストとしての幅の広さそのものだと感じました。
ソロでは「自分の言葉に救われた瞬間があった」と語り、観客に向けて歌っているはずなのに、いちばん近いところでは自分の心を支えているようにも見えます。
物語を背負うikuraと、感情をまっすぐ抱えた幾田りら、そのどちらにも誠実に向き合う姿勢が、多くの人の心に響く理由なのだと思います。
表現の場が変わっても、根っこにあるのは「まっすぐ届けたい」という気持ち。
その一貫した姿勢が、これからの活動にもきっと広がりを生むのだろうと感じさせてくれました。
一方で、YOASOBIは「小説を音楽にする」という明確なコンセプトがあり、ikuraとしては作品世界の視点で歌う役割を担っています。
以前のインタビューでも、幾田りらさんは「衣装とヘアメイクとikuraという帽子をかぶってステージに立つ」と話していて、意識的にモードを切り替えていることが伝わってきました。
ソロでは日常の気持ちを繊細に描き、YOASOBIでは原作の世界観を鮮やかに音楽へ落とし込むーー。
まったく異なるアプローチを自由に行き来できるのは、幾田りらさんの表現力が深まっている証だと感じます。
どちらの活動も幾田りらさんの才能が最大限に生かされており、今回の紅白出演は「幾田りら」としての個性が強く評価された結果なのだと思います。
ファンにとっても、幾田りらさんの新しい魅力に触れられる貴重な機会になりそうですね。
幾田りらの紅白出演に対する世間の反応

幾田りらさんの紅白ソロ出演決定に対して、SNSではさまざまな声が上がっています。
幾田りらさんのソロ出演について、多くのファンは喜びの声を上げています。
「幾田りらとして初出場させていただきます」という本人のコメントに対して、「おめでとうございます!」「ソロでの幾田りらさんも楽しみ!」といった祝福のメッセージが多数寄せられました。
一方で、「YOASOBIとしても見たかった」という声や、「なぜYOASOBIは出ないの?」という疑問の声も少なくありません。
また、一部では「AyaseさんのタトゥーがNHKの基準に抵触したのでは?」という憶測も広がりましたが、これについては明確な根拠はなく、NHKはタトゥーそのものを禁止しているわけではないため、信憑性は低いとされています。
オリコンニュースの記事では、幾田りらさん自身が会見で「Ayaseにはこれから伝えるので…」と語り、まだパートナーに報告していなかったことを明かし、話題となりました。
出典:2025.11.14オリコンニュース記事内容より
- 幾田りらさんはYOASOBIとして3回紅白に出演しているが、ソロ名義での出場は今年が初めて。
- 今年はソロとして多くの楽曲を発表し、多くの人に聴かれたことが評価されたと本人も実感している。
- 1年間の努力が大みそかの舞台につながったことに喜びを感じていると語った。
- コンポーザーのAyaseさんには、まだソロ出場の報告ができていない段階だった。
- 「2人で出る時と1人で出る時では緊張の質が違う」と話し、ソロとして積み上げてきた成果をしっかり届けたいと意気込んでいる。
YOASOBI公式アカウントも、幾田りらさんのソロ出演を祝福する投稿をしており、ユニット活動とソロ活動の両立が健全に進んでいることが伝わってきます。
ファンの声はさまざまですが、幾田りらさんの音楽を応援する温かいメッセージが大半を占めており、紅白でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、期待はさらに高まっています。
YOASOBIとしての活動も続くことを思えば、両方の魅力を楽しめる私たちファンはとても恵まれていると感じます。
まとめ
幾田りらさんが第76回NHK紅白歌合戦にソロで初出場する背景には、2025年のソロ活動が大きく成長し、その表現力が高く評価されたことが大きく影響しています。
YOASOBIとしては新しい代表曲こそ生まれなかった一方で、ソロでは「スパークル」の大きな反響やドラマ・CM起用の増加、さらには海外での単独公演など、幾田りらさん個人としての実績がしっかり積み上がりました。
その歩みが、今回の紅白という大舞台につながったと言えそうです。
幾田りらさんとikuraの活動は、音楽性も表現の軸も異なりますが、どちらも幾田りらさんの魅力を別の角度から輝かせています。
ソロでは「自分の心」をまっすぐに表現し、YOASOBIでは「物語の世界」を声に乗せるーー。
その二つの姿が共存しているからこそ、多くの人が惹きつけられているのかもしれません。
今回の紅白出演は、幾田りらさんがソロアーティストとして確かな存在感を築いた証でもあり、これからの活動がさらに広がる節目になるはずです。
これから先も、幾田りらさんのソロ活動とYOASOBIとしての活動、そのどちらも見逃せません。
2025年の大みそか、紅白の舞台でどんな表情と歌声を届けてくれるのか、今からとても楽しみです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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